中国スゥィーパー衛星打ち上げ

http://www.geocities.jp/space_launches/geonews/spacenews/news-07043.htm

この間の中国の面白実験(他所の国のスパイ衛星を、ミサイルで破壊するとか言う奴)に関しては、その非常識さが関係各所で失笑と怒りを買っていたが、
その中国自身が問題の収拾のために、スゥィーパー衛星を打ち上げる事にしたようだ。
内容は、大型の太陽電池に、姿勢制御用のバランスウェイト、アポジモーター、デブリの探知装置とそれに連動したレーザー砲からなる模様。
中国政府は、このスゥィーパーを使って、前回の実験で撒き散らしたデブリの50%程度の除去を予定している。

ところで、ここ数年の宇宙開発ネタとして、2018年の軌道エレベーター完成というネタがあるかと思うのだが、これはおそらく静止軌道からのカーボンナノチューブのリボン一本と静止衛星軌道の中間衛星(発電衛星機能含む)とカウンターウェイト(地球の反対側に伸びるエレベーターのバランス用のオモリ)という最小限の構成で行くと思われる。
軌道エレベーターの可能性を示したアーサーCクラークの小説”楽園の泉”でも一切言及されなかった実現の障害として、静止軌道以下の軌道に大量に存在するデブリ群が問題視されていて、
クラークは”そんな物は無い”という前提で小説を書いてたんだが、その辺の軌道を通るとすると、カーボンナノチューブ一本で支える構造のエレベーターをどうやって作るんだろうと思っていた。
大柄なデブリバンパーとかを問題の軌道(大気のブレーキが利かない中高度の軌道にも満遍なくデブリは飛んでいると思うのだが)に張り巡らせてエレベーターを保護するという策も可能なんだろうが、現実的にはレーザーで一個一個デブリを無き物にするという解決策が示されたわけだ。

今回のミッションでどれくらいのデブリが除去されるかは謎だが(検出できるデブリの大きさには限度もあるだろうから)上記のような理由から特にアメリカが固唾を呑んで効果の程を見守っているような気がするのは、気のせいだろうか?

追記]
中国は対衛星衛星兵器も打ち上げて、他国に対して、借りを返しながら実験機を軌道投入してテストもできるって寸法ですか?
地上でできるか?この手のレーザーの実験。

楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)

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