劇場版アップルシード

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見てきました。 ネタバレするよ。
話題の映像はどッかの万博のパビリオンで上映されてる臭プンプンでした。
ただ、しかしながら、いやホントに最初のタイトルが出るまでの殺陣は士郎正宗的なノンストップ感があって「おっ」っと思わせます。戦車が弾を撃ち始めると途端にルパン三世になってしまいますけどね。で、いいのはそこまでで、その先の展開は小学校高学年にも判るアップルシード的筋書き。 いい意味でも悪い意味でも。

いやしかしバイオロイドが人間から闘争本能やら生殖能力を抜いたっていう設定なのはどうなんだろうね? 闘争本能も無い生物がオリュンポス人口の半分を占めてて、その上自然繁殖しないって言うのは、ほとんど社会資本の無駄遣いでは無いのかね? 闘争本能の一般生活における発露が上昇志向や学習意欲だと考えると、そんな基本的な部分の薄い連中が人口の半分も占めてる上に物語の展開上新人類として後の地球をゆだねるなんて話になっていくわけで、なんか猛烈社長のバカ息子に運命委ねられる同族会社の社員の気持ちになってしまったよ。
いや、原作でも2巻でバイオロイドの是非をやるから、そういう意味では原作を部分的にテーマを含めダイジェストできてるんだけど、なんだかやっぱりスケール感が足りないなぁ。 どうせ続編の話があるなら一巻を判りやすく再構成すればいいのに。
まぁ多脚砲台をやりたい気持ちもわかるけど。

あと状況設定を片っ端からセリフでみもふたも無く喋ってはイカンよ。映像にする意味が無くなる。敵役が単なる私怨なのも死ぬほどいただけないよ。


そういえば原作ではアルテミスは増えてたよなぁ(おそらく単為生殖だろうけど)

ついでだから書いておくと、タイトルロゴはスクリーン一杯にカーニングした雄大ロゴタイプにして欲しかった。原作のタイトルが毎回字間を思い切り空けてたのは映画に対するオマージュだと思ってたから、本当の映画では、せめて広げてやって欲しかった。

あと、デュナンがブリアレオスを担ぎ上げたり繋ぎ止めたりする描写があって思わず笑った。 ガーシム強力だなぁ。